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アルコール除菌・消毒剤の使い方と注意点

目次

アルコール剤の効果が期待できないケース

アルコール剤は有効なウイルスや細菌に使用し、なおかつ適した条件で使用する事で効果を発揮します。

逆に言えば効果が期待できないウイルスや細菌に使用したり、不適な条件で使用すると効果が期待できないという事になります。

本品は、使用濃度において栄養型細菌(グラム陽性菌、グラム陰性菌)、酵母菌、ウイルスなどには有効であるが、芽胞(炭疽菌、破傷風菌など)及び一部のウイルスに対する殺菌効果は期待できない

消毒用エタノール 日本薬局方より引用

アルコール剤の効果がない細菌は芽胞(一部の細菌が形成する極めて耐久性の高い細胞構造)を形成する細菌であり、炭疽菌や破傷風菌の他、食中毒の原因になるセレウス菌やボツリヌス菌、ウェルシュ菌などが有名です(その他、枯草菌や納豆菌など)。

効果が薄いウイルスとしてはエンベロープ(約80%のウイルスが持つ膜状の構造で、熱や薬剤によって容易に破壊される)を有しないノロウイルスやロタウイルス、手足口病やヘルパンギーナを引き起こすエンテロウイルス、アデノウイルス感染症を引き起こすアデノウイルスなどが有名です。

これらの細菌やウイルスは薬剤に対する抵抗力が非常に強い為にアルコールでの除菌や消毒の効果は期待できません。

[note]インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ヘルペスウイルス、エイズウイルスなどエンベロープを有するウイルスは薬剤に対する抵抗力が弱く、アルコールや次亜塩素酸で比較的簡単に不活化できます。[/note]

アルコール(濃度を問わず)に緑茶抽出物(カテキンなど)や果物エキスを添加したり、酸でph調整する事で死滅可能と説明している商品もでてきましたが、生活環境下でなおかつ短時間(数時間かければある程度は不活化できるかもしれないが)では十分な効果は見込めません。

国立医薬品食品衛生研究所のノロウイルスの不活化に関する調査でも、上記のような新型エタノール系消毒剤10種以上の中でB評価は数件ありましたがA評価は1件もありませんでした(A、B、Cの3段階評価でAは十分な効果、Cは効果なし)。

>>ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書

ただし、B評価の商品に関しては一定の効果が認められています。

>>【アフィリなし】本気でおすすめ効果の高いアルコール除菌スプレー

次にせっかくのアルコール剤の効果を薄めてしまう使い方として濡れている状態の物に使用する事が挙げられます。

[note]アルコールは細菌やウイルスに有効な濃度の幅が非常に狭い為に除菌や消毒したい物が濡れているとその水分が混ざってしまってアルコール濃度が下がる事により効果が著しく落ちてしまいます。[/note]

アルコールの仕組みが分かっていればなるほどと思う事ですが、知らない人もたくさんいますので特にまな板や包丁、食器やシンクなどの水回りの除菌消毒時や手を消毒する時にアルコール剤を使用する時は注意しましょう。



アルコール剤の使い方

アルコール剤を使用する際は濃度低下により効果が薄まってしまうので濡れている物は必ず十分に乾かしてから使用するという事を忘れないでください。

それから手などの人体に使用する場合は必ず医薬品もしくは医薬部外品のアルコール剤を使用しましょう。

医薬品や医薬部外品以外のアルコール剤がたくさん販売されていますが、薬事法により人体への消毒目的での使用は医薬品もしくは医薬部外品以外認められていません(人体以外の物に関しては問題ありません)。

手の消毒などにアルコール手指消毒液(ヒビスコールSHやウエルパス手指消毒液0.2%)を使用する場合は手をしっかり乾かした後に適量を手に受け手指消毒液が十分に乾くまで丁寧に擦り込みましょう。

アルコール過敏症やアルコールアレルギーの人は軽度なら接触性皮膚炎、重度なら全身のじんましんや呼吸困難、アナフィラキシーショックを起こす可能性があるので絶対に使わないようにしましょう。アルコール剤は便利ではありますが、決して安全なものではありません。

生肉や魚を切った後のまな板や包丁に使用する場合は洗剤でしっかり洗浄した後、十分に乾かしてからアルコールをスプレーします。意外と忘れがちなのが包丁の柄やまな板の裏側ですので注意しましょう。

食器や弁当を詰める前の弁当箱の除菌や消毒にもアルコール剤は役に立ちます。それぞれ洗剤でしっかり洗ってから十分に乾かした後アルコール剤を使用しましょう。

アルコール剤は除菌や消毒以外でも汚れをよく落とすので掃除にも重宝します。皮脂汚れやタバコのヤニなどもよく落ちるので除菌や消毒目的ではなく掃除に使用する人もたくさんいます。アルコール剤は蒸発が早く二度拭きの必要がない点が使いやすいです。

注意する事

・原液又は濃厚液は刺激作用があるので経口投与しない事。

・眼に入らないように注意する事。眼に入った場合は水でよく洗い流す事。

・広範囲又は長時間使用する場合には蒸気の吸入に注意する事。

・同一部位に反復使用した場合には脱脂などによる皮膚荒れを起こす事があるので注意する事。

・引火性がある為、火気使用時には十分注意する事。

・合成ゴム製品、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具、塗装などの中には変質する物もあるので注意する事。

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