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うがいに感染予防効果はあるのか

うがいは長い間手洗いと同じく風邪などの感染予防の基本とされてきました。

しかし同時に、うがいによる予防効果には科学的な根拠がないという事もいわれていましたが、この度京都大学の川村孝教授のグループによって風邪予防の有効性が実証されました。
>>水うがいで風邪発症が4割減少|京都大学保健管理センター

うがい効果

この調査は約380名のボランティアを「水でうがい」「ヨウ素系うがい薬でうがい」「うがいをしない」の3グループに分け、2ヶ月間追跡するという内容でした。
※うがいは15秒間を2セットで1日3回行っています。

調査の結果、「水でうがい」グループは「うがいをしない」グループに比べて風邪の発症が約40%減り、これによってうがいによる風邪の予防効果は実証されました。

グラフを見ると、「ヨウ素系うがい薬でうがい」グループは「うがいをしない」グループとほとんど変わらないという結果に終わっています。この理由としてはヨウ素系うがい薬によって常在細菌叢や口腔粘膜の細胞がダメージを受けた事などが考えられるようです。

ヨウ素系うがい薬で有名なのはイソジンなどですが、この調査結果だけ見れば風邪の予防目的でのうがいに関しては効果はない、という事になると思います。

最近の研究から、水によるうがいよりも緑茶やアルカリイオン水(機能水)でうがいするとさらに効果があるという報告もあります。

いずれにせよ、これらの調査・研究から風邪の予防にうがいが効果的なのは間違いないと思われます。

ただし、うがいの感染予防効果が実証されたのはあくまで「風邪」だけのようで、「インフルエンザ」などに対しては実証されておらず、東京大学医科学研究所の教授や首相官邸HPも、うがいにインフルエンザ予防効果はないだろうという見方を示しています。

理由としては、感染力の強さ(インフルエンザウイルスは気道の粘膜に取り付くと約20分で細胞の中に取り込まれる事など)が考えられているようです。

インフルエンザに効果はないかもしれませんが、わたしとしては風邪だけでも予防効果があるならうがいをする意味はあると思います。

しかし、うがいも手洗いと同じく正しい方法で行わなければあまり意味がありません。

以下を参考に正しいうがい方法を実践し感染予防につなげてください。

正しいうがいの仕方

①コップに水もしくはぬるま湯を用意する

②口に半分くらいの水を含んで、上を向かず正面を向いたまま口の中の食べかすなどを流すために1~2回ゆすぐ(グチュグチュうがい)

③口に半分ぐらいの水を含んで、今度は顔を上に向けて、口を開けながらのどの奥までゆすぐ(ガラガラうがい)
※この時「オー」と発声するといいそうです。

③を概ね15秒×2回程度行えばうがいは完了です。