当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。

オスバンS-殺菌消毒液(逆性石けん液)-

オスバンS-殺菌消毒液(逆性石けん液)-

オスバンSは第3類医薬品で、ベンザルコニウム塩化物(塩化ベンザルコニウム)10w/v%(100ml中に10gの塩化ベンザルコニウムが入っている)の殺菌消毒液です。

塩化ベンザルコニウムは陽イオン界面活性剤の一種ですので逆性石鹸として利用されています。

目次

塩化ベンザルコニウムとは?

塩化ベンザルコニウムは消毒薬や界面活性剤、柔軟剤、シャンプーなどの帯電防止剤に使われる第四級アンモニウム塩の混合物で塩化ベンザルコニウム水溶液は逆性石鹸として殺菌や消毒に用いられています。

細菌細胞膜のタンパク質を変性させる事で殺菌する仕組みで、グラム陽性や陰性の細菌に対しては有効ですが、結核菌や芽胞を形成する細菌(ボツリヌス菌、ウェルシュ菌など)、ウイルスには効果が期待できません。

こうしてみると殺菌力があまり強くなく微妙な立ち位置の塩化ベンザルコニウムですが、エタノールと混合する事で相乗的な殺菌効果が期待できるので医療分野でも用いられています。

逆性石鹸とは?

逆性石鹸とは塩化ベンザルコニウムや塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤の事です。

普通の石鹸が陽イオン界面活性剤(逆性石鹸)と性質が逆の陰イオン界面活性剤と呼ばれる事から「逆性石鹸」と言います。

[note]「普通石鹸=陰イオン界面活性剤」⇔「逆性石鹸=陽イオン界面活性剤」[/note]

石鹸と聞くと汚れをよく落とすように思いますが、逆性石鹸は普通の石鹸と違い、洗浄力はなく、細菌を殺菌する事を目的としています

逆性石鹸を使用する際の注意点ですが、普通の石鹸と混ぜて使用すると互いの性質が逆なので特徴を打ち消し合ってしまい、普通石鹸の洗浄力と逆性石鹸の殺菌力の両方を失ってしまいます。

さらに逆性石鹸は有機物と混合すると殺菌力が低下してしまうので、逆性石鹸使用前には普通石鹸でしっかり汚れを落とし、きれいに洗い流してから使用するようにしましょう。

>無添加せっけん泡のハンドソープ-普通石鹸-
(普通石鹸は防腐剤や人体への危険性が危惧されている殺菌成分トリクロサンが配合されていないものを選びましょう)

オスバン以外の逆性石鹸

オスバン以外でも塩化ベンザルコニウム製品はあります。

・大洋製薬株式会社・・・10w/v%ベンザルコニウム塩化物水溶液
・山善製薬株式会社・・・塩化ベンザルコニウム液(10%)「ヤマゼン」P
・小堺製薬株式会社・・・ベンザルコニウム塩化物液(10%)

この他にも多くの逆性石鹸が販売されていますが、塩化ベンザルコニウムの%さえ注意すればオスバンと同じように使えます。

使用用途・使い方

●食器・器具類の消毒
茶碗、皿、コップ、ナイフ、包丁類、調理器具などは水洗いした後、本剤の200~500倍液に5分間以上浸した後水洗いする。

●家屋、乗物などの消毒
床、畳、家具、調度品、手洗場、浴槽、便所、座席、手すり、電話機などは、本剤の200~500倍液で清拭するか、または噴霧する。

●ごみ箱、冷蔵庫の消毒
本剤の100~200倍液を噴霧する。

●その他
食品工場、清涼飲料水工場、缶詰・製菓工場の施設、器具の消毒には本剤の200~500倍液を用いる。

オスバンS|日本製薬株式会社より引用

オスバンS希釈倍率早見表

使用用途に応じて希釈して使いましょう(例.希釈液1Lをつくる:100倍液・・・キャップ2杯を水1Lに薄める)。

時間が経つ毎に効果が落ちていくので希釈液はつくり置きせず、その時必要な分だけつくってください。

オスバンS希釈倍率早見表

注意する事

※直射日光の当たらない涼しい所に保管するようにしましょう。

※小児の手の届かない所に保管するようにしましょう。

※誤用の原因になったり品質が変わるおそれがあるので他の容器に入れ替えないようにしましょう。

※使用期限を過ぎた製品は使用しないようにしましょう。

※皮革製品に付着した場合は、変質させる可能性があるので注意しましょう。

※染色した布地は退色する可能性があるので注意しましょう。

[warning]使用中の薬液の中から緑膿菌やセラチア菌などの細菌が検出される例も報告されているようです。殺菌力のある薬剤なのでどのような保管方法でも大丈夫と思う人もいますが、使用方法や保管方法を誤ると効果が低下してしまい細菌が繁殖してしまう可能性もあるので気をつけましょう。[/warning]

レビュー

2014年6月12日に施行される改正薬事法により、医薬品の商品レビューや口コミの表示が禁止となりました。

逆性石鹸は昔ほど使用される事はなくなりましたが、今でもさまざまな医療機関などで使用されています。

感染予防の基本は正しい手洗いである事は間違いありませんが、それに加えて逆性石鹸を使用する事で確実性が高まるでしょう。

>感染予防の基本は手洗いから

さらに逆性石鹸の殺菌力を利用して部屋干しの際の洗濯物の嫌なニオイを消す事に使用している人もいるようです。洗濯物に繁殖するモラクセラ菌などを殺菌する事で悪臭がでないようにするのでしょう。

ただし、この際も汚れがひどく有機物が大量に存在していると殺菌力が低下する事と、洗剤と一緒に逆性石鹸を入れると性質の打ち消し合いになる事に注意して使用してください。