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溶連菌感染症ってどんな病気?
溶連菌感染症はレンサ球菌族(特に化膿レンサ球菌)によって引き起こされる感染症全般を指し、例年夏場には報告が少なく、冬場に報告が増えます(1年中感染報告はあるので注意は必要)。
感染経路は咳やくしゃみなどからの飛沫感染で、感染力も強くヒトからヒトへ感染する為予防が難しい感染症の1つです。
かつては非常におそれられていた感染症ですが、現在は有効な抗生物質により殆ど問題なく治癒します。
溶連菌感染症の学校保健安全法における取扱いですが、条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患と定められており、溶連菌感染症に罹患した学童は適切な治療(適正抗生剤治療)が開始されてから24時間は登校する事ができません。
溶連菌感染症の症状
溶連菌感染症の症状ですが、レンサ球菌族が引き起こす感染症全般ですので様々な症状がありますが、急性感染症と毒素性疾患に分かれます。
急性感染症である急性咽頭炎や急性扁桃炎、毒素性疾患の猩紅熱などが主な症状ですが、化膿性リンパ節炎、蜂窩織炎、化膿性関節炎、骨髄炎、結膜炎、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などもレンサ球菌族が引き起こす症状であり、壊死性筋膜炎(死亡率30%以上)や毒素性ショック症候群(死亡率20~60%)のような非常に重い病型も存在しこれらは劇症型溶連菌感染症と呼ばれます。
一般的には発熱、咽頭痛、咳、鼻水、嘔吐、眼の充血、イチゴ舌(舌が舌苔を失い赤いブツブツができる)、熱が下がってからしばらくして手や足の先端から皮膚がむけるなどの症状が多いです。
一部の重症病型以外はペニシリン系やセフェム系の抗生物質が非常に有効です。
溶連菌感染症の予防方法
一般的な予防方法は他の感染症と同じく、手洗いやうがいの徹底です。
A群溶血性レンサ球菌(化膿レンサ球菌)咽頭炎は、手指や飛沫を介して感染するので患者との濃厚な接触はできるだけ避け、接触後は手洗いや手指消毒、うがいを行う事、感染者が発生したら同じコップや食器、タオルなどを共用しない事などが重要です。
有効な抗生物質を投与後24時間で感染力を失うと言われていますが、溶連菌を完全に除菌する為には抗生物質の投与を途中で止めずに処方どおり最後まで(10日~2週間の間)飲ませることが重要です。
レンサ球菌自体は消毒薬に対する抵抗力が弱いので消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨード、逆性石けん(塩化ベンザルコニウム)などで不活化します。
溶連菌感染症対策アイテム
脱水対策
経口補水液OS-1
溶連菌感染症の主症状の1つである高熱による脱水症状対策には経口補水液であるOS-1をおすすめします。
大量の発汗や嘔吐、下痢などによる脱水症状時に水やスポーツドリンク、お茶で水分補給をした場合低ナトリウム血症を起こす可能性があります。
手指消毒液
ヒビスコールSH
手指に付着したウイルスを消毒するアルコールタイプの速乾性手指消毒液です。
手指消毒液は人間の体に使用する物なので医薬品か医薬部外品でなければいけません。
手荒れ軽減の為に湿潤剤が配合されています。
除菌剤
アビィ除菌消臭水
安全性の高さと、様々な細菌やウイルスに効果がある強い除菌力を備えたとても使いやすい塩素系除菌剤です。
安全性が高いので食べ物が触れる場所や子供が触りそうな場所に最適。
感染者が出ていない状態で予防対策として使用したり、次亜塩素酸ナトリウムの使用が難しい金属部分におすすめします。
消毒剤
ピューラックス
溶連菌感染症の感染者が出た時には確実性の高い次亜塩素酸ナトリウムの使用をおすすめします。
ピューラックスは次亜塩素酸ナトリウム製品の中でも医薬品であり、信頼性は高いです。
安全性の問題や金属への使用ができないなど注意点に気をつけて使用しましょう。
マスク
快適使いきりマスク プリーツガード
飛沫感染を防ぐためにマスクは有効です。
一般的なマスクで十分ですが、何度も使わずに必ず1回毎に廃棄し、使い回しは絶対にやめましょう。