アルコール除菌スプレーやアルコール消毒剤は家庭の感染予防対策に最も使われているもののひとつです。
使用後は速やかに蒸発するものが多く二度拭きの必要がない点や、汚れをよく落とせるので除菌と併せて清掃に利用できる点など、汎用性に富んだ部分が評価されています。
しかし、一言でアルコール除菌スプレーといっても、濃度や配合成分などが違う商品が星の数ほどあり、どの商品を選べばよいのか分からない人も多いと思われます。
検索の上位に出てくる質の悪いキュレーションサイト(まとめサイト)などは『おすすめアルコール除菌スプレー〇選!』といった記事を多く上げていますが、その多くが首をかしげたくなるようなものをおすすめしているのが現状です。
知識不足やアフィリエイト報酬などを基準に選んでいるのがその理由でしょう。
という事で、今回は本気でおすすめできる除菌効果の高いアルコール除菌スプレー(除菌効果をあまり考慮しなければ『ダスキンアルコール除菌剤』で十分ですが)をアフィリエイトなし※1で数個紹介してみます。
わたしが紹介するものは効果や価格以外についてはあまり考慮していません。
感染予防にはパッケージのおしゃれさなどよりもしっかりとウイルスや細菌を不活化・除菌できるが必要とされているからです。
※1 商品名を出して複数紹介するので販売サイトやアフィリエイト報酬などの要素を排除して選ぶため
目次
おすすめアルコール除菌スプレー
JAMES MARTIN(ジェームズ マーティン) FRESH SANITIZER
成分は、エタノール(57.22%)、DL-リンゴ酸(0.35%)、グリセリン脂肪酸エス
テル(0.3%)、DL-リンゴ酸ナトリウム(0.06%)、精製水(42.07%)。
配合比を見ても分かるように非常にテクニカルな設計となっています。
ここでひとつ、エタノール濃度についての知識ですが、単純に『エタノール濃度が高い=殺菌効果が高い』ではありません。
エタノールと水分のバランスを考えれば70~80%の濃度が最も殺菌効果が高いという報告はありますが、この商品のような多成分複合型アルコール剤に関しては、相互作用も考慮に入れる必要があります。
相互作用によっては高濃度アルコールよりもはるかに高い殺菌力を持つ事は多々あります。
この製品の場合は、配合比・相互作用を考慮してエタノール57.22%が最適解と判断したという事でしょう。
【個人評価】
除菌力 | ★★★☆☆ |
価格 | ★★☆☆☆ |
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
わたしの個人評価は上記のとおりです。
除菌力に関しては通常のアルコール除菌剤よりは強いです。
ただし、厚生労働省の施設等機関でのノロウイルス不活化の調査(代替ネコカリシウイルス)では同成分比率の商品がABCの三段階評価でB評価(具体的にはB弱程度)となっていました。
ちなみにB評価でもアルコール系なら大したものです。ノロ〇〇といった名称のアルコール系の多くはノロという名前をつけているにも関わらずほとんど効果なしのC評価でした。
通常のウイルスや細菌(芽胞は除く)には十分効果が期待できますが、ノンエンベロープ系ウイルスにはやはり期待薄です。
価格面でも効果を考えればやや~かなり高額な商品だと思います。
わたしはあまり気にしないところではありますが、デザイン性は非常に高いのでその点を評価する人にはおすすめです。
アルタン ノロエース
成分はエタノール(50.18%)、グリセリン脂肪酸エステル(0.2%)、柿抽出物
(0.15%)、フェルラ酸(0.05%)、精製水(49.42%)。
この商品も低濃度エタノールタイプで、相互作用を狙うための複雑な配合比が特徴です。
広島大学との共同研究、成分に柿渋を使っているところがセールスポイントのようです。
わたしも産学連携に携わった事があるので『産学連携=素晴らしい』とは思いませんが、多くの困難がある中で商品というひとつの形にした事は評価すべきだと思います。
除菌力に関してはJAMES MARTINと同程度だと考えてよいでしょう。
ノロウイルス不活化の調査でもB評価(具体的にはB弱程度)となっていました。
JAMES MARTINと同様に通常のウイルスや細菌(芽胞は除く)には十分効果が期待できますが、ノンエンベロープウイルスには心許ないです。
【個人評価】
除菌力 | ★★★☆☆ |
価格 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
除菌力はまずまず、価格も安いところを探せば500mlを1000円以内で購入可能です。
個人的意見ですが、共同研究や特許という言葉を多く使っての販売方法が少々くどい気がします。
現在の情報社会では昔のように、無条件で特許は素晴らしいと思っている人はいない※2のであまり主張しない方が売れる気がします。
そのあたりを改善すればこの商品はもっと使う人が増えるのではと思います。
※2 特許は新規性・進歩性があれば取得可能であり、特許が効果の大小を保証するものではない
エークイックPRO
成分はエタノール(55.0%)、乳酸(2.13%)、グリセリン脂肪酸エステル
(0.03%)、乳酸ナトリウム(0.02%)、水(42.82%)。
先に紹介した2商品と同じく低濃度エタノールタイプの多成分複合型アルコール除菌剤です。
エタノール濃度があまり高くない事やどの店も積極的に販売していない事から知名度的にはあまり高くないですが、アルコール剤では最高クラスのクォリティを誇る素晴らしい商品です。
ノロウイルス不活化の調査でもB評価(B中~強)となっており、医薬品や医薬部外品以外では最高評価でした(それでもやはりアルコール系なのでB評価ではありますが)。
基本的にわたしはノンエンベロープウイルスの除菌対策にアルコール除菌剤を使う事に否定的ですが、この商品に関しては間違いなく一定の効果があると思います。ただし、塩素系よりも除菌力が優れているとは思いません。
【個人評価】
除菌力 | ★★★★☆ |
価格 | ★★★★★ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
除菌力において、アルコール除菌スプレーの中では頭ひとつ抜けているという評価です。
安全性も比較的高く、食品添加物※3規格(対応)商品ですので、食周りでも十分使用可能です。
除菌力も高く、価格面も申し分ない優秀な商品だと思います。アルコール除菌スプレーのおすすめは間違いなくこのエークイックPROです。
※3 アルコール除菌剤の中には食品に直接かける事を促す商品もある
しかし勘違いしてはいけないのが食品添加物=安全ではないという事
食品添加物は体に良いものではなく、健康に重大な悪影響を与える可能性があるため、厚生労働省によって成分の規格や使用の基準が厳しく定められている
まとめ
今回紹介した商品の中で現在皆さんが使っている商品はありましたか。
これらはアルコール除菌スプレーの中では非常に優秀な商品たちです。
さらに、どの商品も低濃度アルコールタイプですので、消防法上の危険物には該当せず(アルコール分60%未満の為、非危険物規格となる)小さな子供や老人がいる家庭でも安心して使えるものをセレクトしています。
特にエークイックPROはあまり知られていない商品ですが、間違いなくトップクラスの性能を誇ります。
今回はアフィリエイトリンクを貼っていないので、『yahoo 商品名』『楽天 商品名』『Amazon 商品名』など、いつも自分が購入しているところで探してみてください。
どのアルコール除菌剤が強力なのだろうと迷っている方の参考になればと思います。
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