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ラクトフェリンで体の中から感染予防

ここ数年で急速に認知されだしたラクトフェリン

ラクトフェリンは母乳や涙、唾液、血液などの外分泌液中に含まれる感染防御機能を持った糖タンパク質です。

1939年に「赤色タンパク質 (鉄を引付けやすく鉄と結合すると赤くなる為)」として報告され、その後数々の研究の結果、様々な効果が認められるようになり今日に至ります。

目次

細菌やウイルスに対する効果

大腸菌

ラクトフェリンは強力な抗菌活性(菌の活動を抑制する特性の事)を持ちます。

多くの細菌が生育するには鉄が必要となりますが、ラクトフェリンが鉄を捕捉し周囲の環境から取り除く事で細菌の増殖を抑制する事ができます。

さらにグラム陰性菌(大腸菌やサルモネラ、レジオネラなど)の細胞膜の主要構成成分であるリポポリサッカライド(LPS)と結合する事で細胞膜構造を脆弱化し抗菌活性を示します。

ノロウイルス

ウイルスに対しても効果があり、エンベロープ(一部のウイルス粒子に見られる膜状の構造)を持つウイルスにはエンベロープと結合して標的細胞への侵入を阻害します。

ノロウイルスやロタウイルスのようにエンベロープを持たないウイルスに対しては、消化管細胞の表面に結合する事で細胞への感染を防ぎ、発症しても症状を緩和させる事ができるという報告があります。

>>ラクトフェリンのノロウイルス等のウイルス感染性胃腸炎への効果に関する報告|森永乳業株式会社

口腔ケアに使用する事による予防効果

近年ラクトフェリンは口腔ケアの分野でも注目を集めています。

唾液にはもともとラクトフェリンが含まれており、口腔内の病原微生物や歯周病菌に対して抗菌活性を示します。

ウシラクトフェリンの摂取により、歯周ポケット内の歯周病菌数が減少して歯周病の症状が改善されたという報告もあります。

>>歯周炎患者におけるウシラクトフェリン経口投与の影響

さらに、ラクトフェリンは歯周病菌から分泌されるLPSを中和し、TNF-αの産生を抑制することによって歯周組織の炎症や歯周組織の破壊を防ぐ事ができます。

ラクトフェリンを摂取する事で唾液が増加するという報告もあります。あまり知られていない事ですが、口腔ケアをしっかり行う事によって様々な細菌やウイルスに対する抵抗力が上がります。

>>口腔ケアは高齢者の感染予防に効果的

特に高齢者は唾液の分泌が低下し、ドライマウス(口腔乾燥症:種々の原因によって唾液の分泌量が低下し口腔内が乾く、歯科疾患の一つ)になりやすくなりますので、ラクトフェリン入りの口腔ケア用品やガムなどは有効です。

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その他補足

ラクトフェリンは一部の乳製品に含まれていますが、高温で加熱されると本来の形や活性を失ってしまう為に高温殺菌された乳製品にはほとんど含まれていません。ラクトフェリン入りが明記された乳製品がおすすめです。

様々な試験が行われて高い安全性が認められており、多量に摂取しても問題はないようですが、中にはお腹が緩くなるという人もいるようですので、1回で多量に摂取するよりも継続的に摂取する事が望ましいです。ただ、牛乳アレルギーを持つ子供の血清において、ウシラクトフェリンに対する抗体が低濃度ではあるが認められるという報告がありますので、牛乳アレルギーの人は摂取しないようにしましょう。

ラクトフェリンは胃で消化されずに腸までしっかり届くようにしなければ全く意味が無いという人もいますが、違う見解もあります。

[note]ラクトフェリンは胃で分解されると、働かなくなるのですか?
機能はなくなりません。ラクトフェリンは胃で消化を受けることが重要です。
ラクトフェリンは一部胃の中で消化されるときに、ラクトフェリンよりも強力な抗菌作用を持つ「ラクトフェリシン®」という物質が生成されます。[/note]

ラクトフェリンQ&A|森永乳業株式会社より引用

ラクトフェリシンは、ラクトフェリンを胃のタンパク質分解酵素のひとつであるペプシンで分解した部分ペプチドで、細菌の細胞壁に傷害を与える事でラクトフェリンよりも10倍以上強力な抗菌活性を示すようなので胃で分解される事も重要ではないかと個人的には思います。

ここ数年ラクトフェリンにスポットライトが当たり始めた事で様々なメーカーがラクトフェリンのサプリなどを開発しています。

そのような流れの中で、あそこの会社のサプリは○○だからダメとかうちのサプリは○○だから良いという説明もよく見かけるようになりましたが、営業とはいえあまり気持ちのよいものではありませんね。わたしはサプリに対してあまり肯定的ではないので余計にそう思うのかもしれませんが。

さらにダイエットにも絶大な効果があるとかまるで万能薬のように謳うメーカーもありますが、ラクトフェリンはそのような絶対的なものではないと思います。

ラクトフェリンを摂取したからといって絶対に病気にならないという事は100%ありえないので、たくさんある感染予防方法のひとつとして覚えておけば、たとえばスーパーに行ってヨーグルトを買おうと思った時にラベルを見て、「ラクトフェリン入り」と書いてあれば積極的に買う事ができます。

わたしはよくガムを噛むのでどうせならラクトフェリン入りの物がいいと数年前からライオンのガムを買い続けていますが、絶対にラクトフェリンを摂取しなければいけないと思うのではなく、ラクトフェリンが入っている物と入っていない物なら入っている物を選ぶというくらいでいいのではないかなと思います。