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感染予防の基本は手洗いから

手洗いはなぜ大切なのか

 

手洗いはウイルスや細菌の感染を予防する上でとても大切なのは周知の事実です。

では、なぜ手洗いが大切なのか知っていますか?

インフルエンザを例にあげると、インフルエンザの主要な感染経路は飛沫感染(一定条件では空気感染の可能性も)と接触感染といわれています。

ウイルスが付着した物を一番触る可能性が高いのは手であり、ウイルスが付着した手で目や口、鼻などを触る事によってウイルスが侵入します。しっかり手洗いをする事で、手に付着したウイルスを洗い流す事ができ、感染経路のひとつを絶つ事ができるので感染予防にとても有効だといわれています。

これはインフルエンザに限った事ではなく、さまざまなウイルスや細菌が手を介して感染します。

インフルエンザやノロウイルスが流行する冬場以外でも、食中毒の起こりやすい夏場など一年を通してウイルスや細菌に感染する可能性があるのでしっかり手洗いをしましょう。

意外と知らない正しい手洗い方法

 

水を手にかけるだけや、軽くこするだけを手洗いとは呼びません。

下が正しい手洗いの方法です。

手洗い方法

⑦まで終わったら、流水でしっかり石鹸の泡を流します。

そしてペーパータオル(共用タオルは二次感染のリスクがある)で丁寧に手を拭き、使い終わったペーパータオルで蛇口を閉めます

最後にしっかり乾いた手に手指消毒液などをかけて終了です。

・③④⑤⑥⑦の部位ごとに5回くらい洗うのが目安です。

・逆性石鹸は、まず普通の石鹸で汚れをしっかり落とした後に使用しましょう。

・爪ブラシを使う人が多いですが、爪ブラシは清潔にしていないとすぐに汚染されます。使用前に除菌しておきましょう。

手洗いアイテム

 

◆普通石鹸

ミヨシ 無添加せっけん泡のハンドソープ

ミヨシ無添加せっけん泡のハンドソープ
肌への負荷や肌を通して人体へ蓄積される事が懸念されている防腐剤や香料、着色料などを一切使用していない安心安全な普通石鹸です。

ミヨシ無添加せっけん泡のハンドソープ

 

◆手指消毒液

ヒビスコールSH

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広範囲の微生物に対して簡便かつ持続的な消毒効果を発揮する速乾性の手指消毒液(エタノールの濃度72.3%)です。

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インフルエンザウイルスと湿度、温度の関係

毎年夏場にはほとんど感染報告がないのに、冬場になると大流行するインフルエンザ

もうご存知の人も多いと思いますが、インフルエンザウイルスの感染には湿度温度と深い関係性があります。

その根拠とされている最も有名な物のひとつが1961年にG.J.Harperらによって発表されたsurvival test with for virusesという論文だといわれています。

>>Airborne micro-organisms: survival tests with four viruses

インフルエンザウイルスと湿度、温度の関係

論文のインフルエンザウイルスと湿度、温度との関係を分かりやすく図にしてみました。

内容をまとめると、実験装置にインフルエンザウイルスを浮遊させ、温度や湿度を変えてウイルス生存率の推移を見てみるというものです。

結果は、温度21~24度で湿度20%に保った時の6時間後生存率は60%に対して、同温度で湿度を50%に保つと生存率は3~5%になりました。

次に温度7~8度で湿度を22~25%に保った時の生存率が63%同温度で湿度を50%以上に保った時の生存率は35~42%という結果でした。

最後は温度を32度、湿度50%で試験をすると6時間後のウイルス生存率は0だったという事です。

この実験結果から温度が高く、湿度が高い環境ではインフルエンザウイルスの生存率が下がるという結論に至ります。

インフルエンザウイルスの生存率には紫外線などの要素も関連性があると考えられていますので、温度と湿度のみで生存率が変わるという事ではありません。

温度に関しては現代の家は品質の良い断熱材や暖房設備により、外気との差が少なくなっていますので、湿度に注視すればいいと思います。

湿度80%の状態で生活するのは現実的に難しいので、過ごしやすくウイルスの生存率も下がる50~60%を目安に、加湿器などを使用してコントロールする事をおすすめします。

>>【加湿器は感染予防に効果大】種類別のメリットとデメリット

この論文も参考になります。

>>Influenza Virus Transmission Is Dependent on Relative Humidity and Temperature

その他インフルエンザ(季節性インフルエンザA型)の感染予防にビタミンDが効果的という研究報告もあります。

>>インフルエンザの感染予防にビタミンDは効果的



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二酸化塩素と安定化二酸化塩素などは違う成分

二酸化塩素は、ラジカルの1種であり、強い酸化力をもつことから、ウイルス除去、除菌、消臭、坑カビ等のはたらきを有することが知られています。これらの力を利用して、プールや浄水処理等の現場における消毒剤や、低濃度での空間除菌剤として使われています。通常の利用に加え、2001年に米国で発生した炭疽菌の芽胞が送りつけられるバイオテロの際には、建物の除染に用いられた実績があるなど、その能力は非常時にも高く評価されています。

日本二酸化塩素工業会HPより引用

この二酸化塩素を使用した商品として有名な物はクレベリンやステア二酸化塩素スプレーなどですが、数年前から安定化二酸化塩素という成分を使用した除菌剤や消臭剤が出てきました。

この安定化二酸化塩素という成分は二酸化塩素という名前がついていますが、二酸化塩素とは違う成分です。

「安定化二酸化塩素」と呼ばれている成分がありますが、「安定化二酸化塩素」とは商業上使われている名称で、一般的には二酸化塩素がつくられる前駆物質 亜塩素酸塩のことを総称し、二酸化塩素とは別の物質です。

大幸薬品HPより引用

通常はこの前駆物質である亜塩素酸塩に酸を加えて反応させる事により、二酸化塩素を発生させる事になります。

ただし、この二酸化塩素を発生させる反応は一過性のものですので、反応の直後は多量の二酸化塩素が発生しますが、この二酸化塩素はガスとなって液剤から抜けていきます。

また、徐々に二酸化塩素の発生量も減っていきますので、最終的に二酸化塩素が殆ど含まれない液剤となってしまうのです。

さらに、安定化二酸化塩素(亜塩素酸塩など)を利用した製品は、発生する二酸化塩素の濃度が空気中の有機物量などの環境により異なり、安定した一定の効果を期待する事は困難だといわれています。

日本厚生労働省     飲料水の酸化・消毒、プール公衆浴場水消毒・一般抗菌、消毒、消臭に使用許可
FDA(米国食品薬品局) 食品添加物・医療用消毒・医療機器消毒許可
EPA(米国環境保護庁) 飲料水・工場廃棄物処理・環境浄化用に使用許可
WHO(世界保健機構) 「A1]ランクに認定 
国連食品添加物専門委員会(JFCFA)  人体摂取許容基準 A1クラス認証
米国農務省(USDA)    食品、食肉消毒許可
米国食品安全検査局(FSIS) 食品、食肉消毒許可
米国食中毒予防計画(HACCP)  食中毒の発生する危険度の高い食肉の消毒に公式採用

上のメモは厚生労働省が二酸化塩素の商品を調べた時に二酸化塩素が国内や国外でどのような扱いになっているかという資料です。

その他にも二酸化塩素はNASAの宇宙食の滅菌や炭疽菌の殺菌などにも使用されています。

わたしが驚いたのは、これをそっくりそのまま安定化二酸化塩素の商品の長所として記載している所が山ほどあった事です。

安定化二酸化塩素には純粋な二酸化塩素ほどの殺菌力や消臭力はありません。

中には「二酸化塩素についての評価です」と小さく記載してある所もありますが、そもそも二酸化塩素と安定化二酸化塩素は違いますので二酸化塩素の評価を記載してどうしたいのでしょうか。

商品の長所・短所の記述では純粋二酸化塩素水溶液またはそのガスに対して適用されるものがほとんどであって、安定化二酸化塩素には適用できないこと

日本薬剤師会HPより引用

二酸化塩素と安定化二酸化塩素などは違う成分であり、二酸化塩素の長所などは安定化二酸化塩素に適用できません。二酸化塩素の長所を安定化二酸化塩素の長所として説明している所もたくさんあるので注意しましょう。

二酸化塩素や安定化二酸化塩素の商品(据置のタイプ)は、かつて国民生活センターで安全性の問題や薬事法に抵触する可能性などについて指摘されています。

ここでも半分以上の商品が安定化二酸化塩素を使用したものでした。

>>国民生活センター 二酸化塩素による除菌をうたった商品-部屋等で使う据置タイプについて-へ

クレベリンスプレー

大幸薬品のクレベリンスプレーは安定化二酸化塩素ではなく純粋二酸化塩素です。



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除菌、殺菌、消毒と医薬品(医薬部外品)

感染予防アイテムの説明によく出てくる言葉である除菌殺菌消毒について触れてみたいと思います。

除菌とは

「除菌」とは「増殖可能な菌を対象物から有効数減少させる」という意味で、洗剤や漂白剤など「雑貨品」の表示にも使える言葉です。

医薬品や医薬部外品以外の感染予防アイテムの商品説明によく使われているのが、この「除菌」という言葉です。

医薬品や医薬部外品以外のアイテムは、「殺菌」「消毒」などの効果があっても薬事法の規定があるためにこの「除菌」という言葉しか使う事はできません。

殺菌とは

「殺菌」とは、「菌を殺す・死滅させる」という意味で、薬事法の対象になる消毒薬などの「医薬品」や薬用石けんなどの「医薬部外品」で使うことができる表現です。洗剤や漂白剤などの「雑貨品」の表示には、この表現は使えません。

「殺菌」の説明については上の引用文の通りです。

補足すると、殺す対象(細菌やウイルス)や殺した程度(50%や100%など)を含みませんので、一部を殺しただけでも殺菌といえる、と解されており、厳密にはこの言葉を使ったからといって、その商品の有効性を保証したものではないといわれています。

同じく医薬品、医薬部外品のみが使える「消毒」という言葉とセットで使われる事が多いです。「殺菌消毒」

消毒とは

物体や生体に、付着または含まれている病原性微生物を、死滅または除去させ、害のない程度まで減らしたり、あるいは感染力を失わせるなどして、毒性を無力化させること、をいいます。消毒も殺菌も、薬事法の用語です。

「消毒」についても上の引用文の通りです。

「消毒」の手段として「殺菌」が行われる事が多いので、セットで「殺菌消毒」という慣用語がよく使われています。

「消毒」も「殺菌」と同じで、医薬品、医薬部外品にのみ使用を許された言葉です。

 

医薬品(医薬部外品)

 

医薬品の定義(薬事法第2条第1項)

  1. 日本薬局方に収められているもの
  2. 人または動物の疾病の診断・治療・予防に使用されることが目的とされているもので、機械器具・歯科材料・医療用品・衛生用品(以下、機械器具等)ではないもの(医薬部外品を除く)
  3. 人または動物の身体の構造や機能に影響を及ぼすことが目的とされているもので、機械器具等でないもの(医薬部外品・化粧品を除く)

 

医薬部外品は医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないものの事です。

予防効果を謳ったり、医薬品よりは緩和ですが、人体に何らかの改善効果をもたらすものがこれに含まれます。

医薬品や医薬部外品でなければ、人体に対して病気の予防目的で使用する事は許されていません。さらに効果や効能を謳うのもNGです。医薬品や医薬部外品でないにも関わらず、食品添加物だから使えるなどと理由をつけ、感染予防目的で人体への使用を薦めて販売されている商品がたくさんあります。人体(手指、体など)の除菌や消毒を薦めている商品は、医薬品(医薬部外品)かどうかをしっかりチェックしましょう。



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