目次
腸炎ビブリオとは
腸炎ビブリオは主に海水中に生息する細菌であり、腸炎ビブリオで汚染された魚介類などを生食する事で感染し、腸炎ビブリオ食中毒を発症させます。
一日の最低気温が15℃以上、海水温が20℃以上になると海水中で大量に増殖しますので、海水温度が高く海水中に腸炎ビブリオが多い時期に獲れた魚介類には腸炎ビブリオが付着している可能性があります。
日本で発生する食中毒の原因菌としては、発生件数でサルモネラと並んで1~2位にあたり、特に1992年までは、日本における食中毒原因の第1位を占めていました。
腸炎ビブリオによる食中毒の発生時期は、5~6月から次第に増加し7月~9月の夏場がピークですが、最近では輸入した魚介類により、季節を問わず発生する可能性があります。
感染の可能性がある主な食品
魚介類(海産)の刺身や寿司などが代表的な原因食品です。また、生の魚介類を調理した後、調理器具や手指などを介して二次汚染された食品にも注意が必要です。
腸炎ビブリオ食中毒の症状
潜伏時間は約10時間から24時間(短い場合で2.3時間)で、激しい腹痛、下痢などが主症状です。発熱や吐き気、嘔吐を起こす人もいます。
通常2~3日で回復し、一般に予後は良好ですが高齢者など免疫の低下した患者では、まれに毒素による心臓毒性によって死亡する例もあります。
腸炎ビブリオ食中毒の予防方法
・魚介類は調理前に流水(水道水)でしっかり洗い菌を洗い流しましょう(腸炎ビブリオは真水の中では増殖できません)
・魚介類に使用した調理器具はしっかり洗浄・消毒して二次汚染を防ぎましょう。
・魚介類を調理した後、洗浄していないまな板や包丁でその他の食品を調理しないようにしましょう。
・夏場の魚介類の生食は十分注意し、僅かな時間でも冷蔵庫(4℃以下)に保存しましょう(腸炎ビブリオは低温では増殖できません)
・冷凍食品を解凍する際は専用の解凍庫や冷蔵庫内で行いましょう。
・加熱調理する場合は中心部まで充分に加熱しましょう(61℃、10分以上)
薬剤や熱には弱いので塩素系やアルコール系、熱湯(75℃で1分以上)で不活化できます。
腸炎ビブリオ食中毒感染予防アイテム
◆手指消毒液
ヒビスコールSH
◆除菌剤
ダスキンアルコール除菌剤
アビィ除菌消臭水
ステア二酸化塩素スプレー
◆消毒剤
ピューラックス