目次
カンピロバクターとは
カンピロバクターはカンピロバクター症の原因菌であり、現在15菌種に分類されています。家畜、家禽、ペット、野生動物、野鳥などあらゆる動物に分布しています。
カンピロバクター症は、近年発生している食中毒の中で、発生件数が最も多い食中毒です。患者数も平成20年はノロウイルスに続いて2番目です。
原因施設としては飲食店がその大半を占めています。発生時期は5~7月にかけてがピークですが、年間を通じて散発事例が多いのが特徴です。
感染の可能性がある主な食品
保菌動物や鳥類などの糞により汚染源となった食品の摂取や、食肉(特に鶏肉)の生食や加熱不十分、飲料水、サラダなどです。イヌ、ネコなどのペットも保菌していることがあります。
食品が汚染されていても匂いや味に変化がなく、非常に分かりにくいので注意が必要です。
カンピロバクター症の症状
潜伏時間は、2~7日(平均2~3日)と潜伏期間が長いのが特徴です。腹痛、下痢、発熱が主症状ですが、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛などの前駆症状(病気や発作の前兆として現れる症状)があり、次いで吐き気、腹痛が見られます。
前駆症状の後、数時間から2日後に下痢症状が現れ、下痢は1日10回以上に及び、1~3日続きます。腹痛は下痢よりも長期間継続し、発熱は38℃以下が普通です。
サルモネラ症によく似た症状ですが、サルモネラ症よりも軽い事が多いです。
カンピロバクターの予防方法
・乾燥や熱に弱いので、調理器具は使用後に良く洗浄して消毒・乾燥をしっかりしましょう。
・食肉はしっかり加熱して食べるようにしましょう。
・食肉からの二次汚染を防ぐ為に以下の点に気をつけましょう(特に飲食業)
(a)生肉を取り扱う調理台と完成した料理を置く調理台を離して設置すること。
(b)生肉を取り扱った後は、十分に手指を洗浄しましょう。
>>感染予防の基本は手洗いから
(c)盛り付け作業には、使い捨て手袋を使用しましょう。
(d)相互汚染を防止する為、生肉は専用の蓋付きの容器に入れるかラップを掛けましょう。
・未殺菌の飲料水や牛乳は飲まないようにしましょう。
カンピロバクターは比較的弱い菌であり、熱や各種薬剤で不活化でき、塩素系消毒剤やアルコール消毒剤、熱湯(75℃で1分以上が基本ですがもう少し温度が低くても消毒可能)で不活化できます。
カンピロバクター感染予防アイテム
◆手指消毒液
ヒビスコールSH
◆除菌剤
ダスキンアルコール除菌剤
アビィ除菌消臭水
ステア二酸化塩素スプレー
◆消毒剤
ピューラックス