二酸化塩素と安定化二酸化塩素などは違う成分

二酸化塩素は、ラジカルの1種であり、強い酸化力をもつことから、ウイルス除去、除菌、消臭、坑カビ等のはたらきを有することが知られています。これらの力を利用して、プールや浄水処理等の現場における消毒剤や、低濃度での空間除菌剤として使われています。通常の利用に加え、2001年に米国で発生した炭疽菌の芽胞が送りつけられるバイオテロの際には、建物の除染に用いられた実績があるなど、その能力は非常時にも高く評価されています。

日本二酸化塩素工業会HPより引用

この二酸化塩素を使用した商品として有名な物はクレベリンやステア二酸化塩素スプレーなどですが、数年前から安定化二酸化塩素という成分を使用した除菌剤や消臭剤が出てきました。

この安定化二酸化塩素という成分は二酸化塩素という名前がついていますが、二酸化塩素とは違う成分です。

「安定化二酸化塩素」と呼ばれている成分がありますが、「安定化二酸化塩素」とは商業上使われている名称で、一般的には二酸化塩素がつくられる前駆物質 亜塩素酸塩のことを総称し、二酸化塩素とは別の物質です。

大幸薬品HPより引用

通常はこの前駆物質である亜塩素酸塩に酸を加えて反応させる事により、二酸化塩素を発生させる事になります。

ただし、この二酸化塩素を発生させる反応は一過性のものですので、反応の直後は多量の二酸化塩素が発生しますが、この二酸化塩素はガスとなって液剤から抜けていきます。

また、徐々に二酸化塩素の発生量も減っていきますので、最終的に二酸化塩素が殆ど含まれない液剤となってしまうのです。

さらに、安定化二酸化塩素(亜塩素酸塩など)を利用した製品は、発生する二酸化塩素の濃度が空気中の有機物量などの環境により異なり、安定した一定の効果を期待する事は困難だといわれています。

日本厚生労働省     飲料水の酸化・消毒、プール公衆浴場水消毒・一般抗菌、消毒、消臭に使用許可
FDA(米国食品薬品局) 食品添加物・医療用消毒・医療機器消毒許可
EPA(米国環境保護庁) 飲料水・工場廃棄物処理・環境浄化用に使用許可
WHO(世界保健機構) 「A1]ランクに認定 
国連食品添加物専門委員会(JFCFA)  人体摂取許容基準 A1クラス認証
米国農務省(USDA)    食品、食肉消毒許可
米国食品安全検査局(FSIS) 食品、食肉消毒許可
米国食中毒予防計画(HACCP)  食中毒の発生する危険度の高い食肉の消毒に公式採用

上のメモは厚生労働省が二酸化塩素の商品を調べた時に二酸化塩素が国内や国外でどのような扱いになっているかという資料です。

その他にも二酸化塩素はNASAの宇宙食の滅菌や炭疽菌の殺菌などにも使用されています。

わたしが驚いたのは、これをそっくりそのまま安定化二酸化塩素の商品の長所として記載している所が山ほどあった事です。

安定化二酸化塩素には純粋な二酸化塩素ほどの殺菌力や消臭力はありません。

中には「二酸化塩素についての評価です」と小さく記載してある所もありますが、そもそも二酸化塩素と安定化二酸化塩素は違いますので二酸化塩素の評価を記載してどうしたいのでしょうか。

商品の長所・短所の記述では純粋二酸化塩素水溶液またはそのガスに対して適用されるものがほとんどであって、安定化二酸化塩素には適用できないこと

日本薬剤師会HPより引用

二酸化塩素と安定化二酸化塩素などは違う成分であり、二酸化塩素の長所などは安定化二酸化塩素に適用できません。二酸化塩素の長所を安定化二酸化塩素の長所として説明している所もたくさんあるので注意しましょう。

二酸化塩素や安定化二酸化塩素の商品(据置のタイプ)は、かつて国民生活センターで安全性の問題や薬事法に抵触する可能性などについて指摘されています。

ここでも半分以上の商品が安定化二酸化塩素を使用したものでした。

>>国民生活センター 二酸化塩素による除菌をうたった商品-部屋等で使う据置タイプについて-へ

クレベリンスプレー

大幸薬品のクレベリンスプレーは安定化二酸化塩素ではなく純粋二酸化塩素です。

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