蚊媒介感染症(デング熱・ジカ熱等)の予防にインセクトシールド

恐ろしい感染症を媒介する蚊

夏場になると現れる、わたし達にとって最も身近な害虫「」。

刺されて血を吸われるだけならまだ我慢できますが、蚊が恐ろしいのは、デング熱やチクングニア熱、日本脳炎、ジカ熱、マラリアなどの健康に重大な影響を与える感染症を媒介する事です。

2014年に日本国内で70年ぶりに感染者が確認されたデング熱が記憶に新しいですが、現在日本でのこれらの感染症の罹患率は非常に低いです。

しかしながら、海外渡航者や温暖化、ワクチンによる免疫抗体価の低下などにより、今後流行を起こす可能性が危惧されています。

効果的な予防方法は蚊に刺されない事

蚊媒介感染症の多くは有効なワクチンがなく、予防薬もないので最も効果的な予防方法は蚊に刺されない事です。

予防の具体例
●ヒトスジシマカは植木鉢やバケツ等に溜まった水のような小さな水溜りでも発生するので、水がたまっているものは空にして蚊の繁殖場所をなくす(ペットの水飲み容器等はこまめに入れ替える)
●屋外に出る時は露出を抑える為に長袖を着て長ズボンをはく(理想としては衣類も防虫剤で処理する)
●窓や戸には蚊の侵入を防ぐ為のスクリーンを貼る
●DEET(ディート)を含む防虫剤もしくは他の米国環境保護局(EPA)が認可した薬剤を外気に曝されている部分の皮膚に塗る

予防の具体例としては上記のとおりになります。詳細は当サイトの「デング熱、チクングニア熱の特徴と予防」の予防方法に記載しています。

>>デング熱、チクングニア熱の特徴と予防-デング熱、チクングニア熱の予防方法

虫よけ加工インセクトシールド

インセクトシールド加工1

インセクトシールド加工とは

インセクトシールド加工とは、ペルメトリンという人工的に合成されたピレスリン(防虫菊に含まれる有効成分の総称で殺虫剤に利用)の一種を生地に配合し接着する昆虫忌避技術です。

米国insect shield社によって、7年にわたる包括的試験、各種データの提出を経て、2003年に防虫ウェアとしては初めて米国環境保護庁(EPA)に登録されています。

蚊やマダニなど(その他にはアリ、ハエなど)の虫よけ衣料技術として世界で広く使用されている技術であり、日本でも「株式会社インセクトシールドジャパン」を通して虫よけ衣料や虫よけペット用品が流通しています。

インセクトシールド加工の効果

インセクトシールド加工の効果を目で見える形で証明するものとしてノックダウン(KD)テストの結果があります。

この試験は防虫加工された生地を使用した製品の効果を調べるのに広く使われており、世界保健機構(WHO)、米国疾病予防管理センター(CDC)、米国農務省(USDA)などの権威のある機関でも用いられています。

InsectShieldLongevity_Mosquito
InsectShieldLongevity_Ticks
表:insect shield社

2つの表の内、上の表はAedes aegypti(ネッタイシマカ)、Anopheles quadrimaculatus(ハマダラカ)、Ochlerotatus taeniorhynchus(米国固有のヤブカ)の平均忌避率です。

25washes、50washes、70washesとは洗濯回数で、25回、50回、70回の洗濯でどれくらい効果が落ちたかを示しています。

下の表はRhipicephalus sanguineus(クリイロコイタマダニ)、Ixodes scapularis(シカダニ)で同じ実験を行った結果です。

表を見る限り、インセクトシールド加工の忌避効果は蚊に対してもダニに対しても有効だと思います。

[インセクトシールドの効果を分かりやすく表した動画]

インセクトシールド加工の耐久性

現在、撥水・撥油、消臭、吸汗、UVブロックなど、様々な衣類加工が開発されています。

しかしながら、それらの加工の多くは洗濯によって徐々に効果が落ちていってしまい、3~40回洗濯すれば買った時の4割以下の効果しか期待できません。

しかし、インセクトシールド加工は上の表のとおり、70回洗濯しても効果の減少は少なく、EPAからも70回の洗濯でも効果が落ちにくい耐久性があると保証されています。

さらに、使用期限も非常に長く、10年間保管された後でも防虫効果は全く落ちていませんでした。

インセクトシールド加工の安全性

インセクトシールド加工に使われるペルメトリンは一般的に人畜に対する毒性は低いといわれています。

それに加え、2005年には加工された衣料品の皮膚暴露(皮膚を通して体内に取り入れられる事)に関する研究データもEPAに提出しています。

4つの手法を使用した厳格な試験の結果、暴露値はEPAが懸念していた値をはるかに下回りました(EPAにも安全性が認められている虫よけスプレーをウェアに塗ったものと比べてもペルメトリン暴露値は1/182未満)。

EPAの消費者表示ランクも危険有害性区分4である事から安全性は高いといえるでしょう。公式ページにも子供や赤ちゃん、妊婦が使用しても問題ない旨が記載されています。

まとめ

insect shield社の説明やデータを見る限り、この加工技術は蚊対策として非常に有効なように思えます。

従来の蚊対策に加え、夏場の屋外で行動する際には是非利用したいアイテムのひとつですね。

金額的には安くはない商品だと思いますが、財布に余裕のある方や夏場に屋外によく出るような人で万全な蚊対策をとりたい人にはおすすめです。

ペルメトリンは猫には危険

ただし、1点だけ気がかかりな事があります。

ペルメトリンは人間や、身近な動物では犬(ノミ・ダニの駆除薬にも含まれている)に対する毒性は低いといわれていますが、猫にとっては非常に危険なものです。

ほんの僅かな量でも猫は中毒を起こし、命に危険が及びますので注意が必要だと思います(皮膚の暴露試験をみる限りはなんともいえませんが)。

メーカーページなどには何も書かれていませんが、もし家庭に猫がいる人は保管に注意(猫が絶対触らない場所に置くなど)してください。

いずれにせよ「ペルメトリンは猫には危険」という事だけは覚えておいてくださいね。

[インセクトシールド加工衣類販売ページ]

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