ホテルや飲食店のノロウイルス対策には限界がある

ノロウイルス

>>ノロウイルス感染症とは

>>ノロウイルス対策まとめ(感染予防~もし感染してしまったら?)

毎年、ホテル飲食店ノロウイルスの集団感染が発生しています。

ノロウイルスの感染が確認されると保健所の調査が入り、概ね2日程度の食品衛生法第6条第3号違反による営業停止処分を課されます。

さらにノロウイルスの感染者が発生したと、マスコミなどに発表されるケースも考えられる為にかなりの風評被害も受ける事になり、資金力のある大手などはともかく小さなホテルや飲食店では死活問題につながります。

ノロウイルス感染者をだしたホテルや飲食店も日頃から衛生管理をしていないというわけではありません。人様に食事を提供するわけですから、もちろんわたし達が家で行っている感染予防以上の事はしています。

しかし、人の出入りが激しいので外からノロウイルスに感染した人がやってくる事もあるでしょう。病院などでは全ての人を感染者と仮定して対応(これをスタンダードプリコーションという)しますが、飲食店などでも同じようにするというのは不可能に近いような気がします(全ての従業員に手袋、マスクを着用させて仕事させるわけにはいかないでしょう)

それにノロウイルスは料理から感染するだけではありません。ホテルなどで大規模集団感染が発生した事例の中には、数日前に客がカーペットに嘔吐し、そこに残っていたノロウイルスが乾燥しエアゾール化した物を吸い込む事による塵埃感染のケースもありました。

このような多様な感染経路をもつノロウイルスの感染を完全に防ぐ事ができるのかと聞かれれば、わたしは間違いなく不可能だと答えます。客を選別する事ができない為に感染経路の重要事項である「菌やウイルスを持ち込まない事」が困難だからです。

ではホテルや飲食店はどうする事もできないのかというとそうではありません。できる限りの事をするしかないのです。

ノロウイルスに対する知識をしっかりと持ち、「わたし達の施設ではできる限りの感染予防対策をしています」と客に対して公表しておくのもいいかもしれません。その場合は、誤った情報を公表すると逆に恥をかく事になる可能性もあるので注意しましょう。

例えば、未だにノロウイルスに対してアルコールが有効だと思い込んでいる人がいます。アルコールに○○を配合しているから効果があると謳っている商品もありますので注意が必要です(一部0.2%(w/v)SDS、0.3%(w/v)水酸化ナトリウム、45%(v/v)エタノール)などの配合比では有効)

「そんな事は常識だ」と笑われるかもしれませんが衛生管理のプロであるはずの調理師やパティシエの中にもそう思い込んでいる人はたくさんいます。

厚生労働省がノロウイルスの消毒方法として明示しているのは次亜塩素酸ナトリウムもしくは熱湯です。

ピューラックス
>>ピューラックス説明ページへ

 

スチームアイロン

スチームアイロンによる加熱

ノロウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がありません。ノロウイルスを完全に失活化する方法には、次亜塩素酸ナトリウム※、加熱があります。

ノロウイルスQ&A|厚生労働省より引用

次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性や作り置きができない、残留性が高い、トリハロメタンを発生させるなどの問題があるので補助的に次亜塩素酸水や二酸化塩素を使用するといいでしょう。ただし、感染者が発生した状況では必ず次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。
※次亜塩素酸水や二酸化塩素は有機物が多いと効果が著しく落ちてしまうので汚れなどは予め除去しておく事

アビィ除菌消臭水
>>アビィ除菌消臭水説明ページへ

 

ステア二酸化塩素スプレー
>>ステア二酸化塩素スプレー説明ページへ

このような感染予防の知識は最低限覚えておき、施設内でも明示しておくと客側も安心するかもしれませんね。

>>ノロウイルス対策まとめ(感染予防~もし感染してしまったら?)

しかし、感染予防を徹底しても100%防ぐ事ができないのがノロウイルスの怖さです。一度風評が広がってしまうと経営も困難になる可能性もあります。

日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)など、ノロウイルスの風評被害に対する相談窓口を開設している機関もありますので追い込まれる前に相談してみましょう。

>>日本政策金融公庫

わたし達客側もホテルや飲食店が感染予防対策を徹底したとしてもノロウイルスを完全に防ぐ事は困難な事を知っておき、むやみやたらに風評を広げないようにしましょう。

 

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